0798-69-3330

まさだ整形外科 | JR西宮駅下車 北側出口より徒歩1分

骨粗しょう症| まさだ整形外科 | JR西宮駅下車 北側出口より徒歩1分

骨粗しょう症

骨粗しょう症とは

全身の骨がスポンジのように粗くなり骨折しやすくなる病気が骨粗しょう症です。

閉経を迎えた女性に多く、60歳以上の女性の半分以上の方が発症していると言われています。また、男性でも高齢者になると発症しやすくなるほか、若い世代の方でもカルシウムの摂食不足や運動不足、長年の生活習慣が原因で発症することがあります。

骨がスポンジ状になってしまう(骨粗しょう症の)原因ですが、人間の身体は古い骨を溶かすことで、新しい骨を作るというサイクルを常に繰り返しています。これが加齢に伴い、新しい骨を作る細胞の働きが弱まるなどして、骨を溶かすスピードに追い付かなくなり、その結果骨が乾いたスポンジのようにスカスカになってしまうのです。

自覚症状がないので、早めの検査が予防の秘訣

骨粗しょう症は、自覚症状がありません。初期の頃は背骨や腰骨がつぶれて背中が曲がるほか、背中や腰が丸くなり、その部位に痛みが生じます。進行していくと、転倒などにより手足を骨折、そのことで初めて気づくというケースも少なくありません。しかも高齢者の場合、その骨折が要介護状態になってしまうことも珍しくないのです。

そのためにも、日頃から適度な運動や骨を丈夫にするカルシウムを多く取り入れる食生活を心がけるといった予防策はもちろんですが、早めに骨粗しょう症検査を行いましょう。

とくに女性は閉経を迎える50歳前後から骨量は急激に減少し始めますので、50歳になる前に一度はお受けください。検査によって、発症がみられても早めの治療が功を奏すのです。

骨粗しょう症の検査について

当院では、骨粗しょう症の診断(検査)をする際は、FRAXによる診断結果を参考にするのをはじめ、DEXA法、骨代謝マーカーなどを用いて行います。主な検査の種類と内容は以下の通りです。

FRAX
WHO(世界保健機関)が開発した「骨折リスク評価法」が、FRAX(fracture risk assessment tool)です。FRAXは40歳以上の人を対象にしており、この評価法を用いれば、被評価者の今後10年間にわたる骨折リスクが推測できるようになります。

インターネットでWHOのホームページにアクセスし、12の質問に答えると、自分自身の10年以内に骨折する確率(%)が、自動的に算出されますので、ご自宅で行える診断法とも言えます。また、FRAXは、医療の現場でも、薬物療法を始めるべきか否かの判断に使われることがあります。

12のチェック項目の1つにある「大腿骨頸部の骨密度」については、体格指数(BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m))を入力しても判定が可能ですので、骨密度を測定する必要が無いのも特徴です。

このFRAXで骨折リスクが高く出てしまい心配だという方は、当院にて受診することをお勧めします。

FRAXの12の質問項目

  • 年齢
  • 性別
  • 体重
  • 身長
  • 骨折歴
  • 両親の大腿骨近位部骨折歴
  • 現在の喫煙の有無
  • 現在のステロイド服用、あるいは過去3ヶ月以上にわたる服用の有無
  • 関節リウマチの有無
  • 1型糖尿病、甲状腺機能亢進症、45歳未満の早期閉経など、骨粗しょう症を招く疾患の有無
  • ビール換算で毎日コップ3杯以上のアルコールを摂取するかどうか
  • 大腿骨頸部の骨密度(またはBMI)
DEXA法
高低2種類のX線を測定部位に照射して、その透過度をコンピュータで解析し、骨量を調べる方法をDEXA法(二重エネルギーX線吸収測定法)と言います。(無床診療所では全国で6%しか導入されておりません。)

b
DEXA法では骨量を単位面積で割った値で算出し、「骨密度」として表します。骨密度とは、骨の強さを判定する診断基準のひとつであり、その尺度は20~44歳の健康な成人の骨密度を100%とした場合、検査を受けている方が現状どれほどの骨密度であるかということを算出します。このパーセンテージで表示される数値は、YAM値(Young Adult Mean:骨密度若年成人平均値)と呼ばれています。ちなみに70%未満と判定された場合は骨粗鬆症の疑いが高いと言われます。

当クリニックでは、DEXA法による検査を行えるよう、全身型の骨密度測定装置(DEXA)を導入しており、同機器を用いて骨密度の測定を行っています。

なお、測定する骨は、主に腰椎(腰の骨)、大腿骨頸部(太ももの付け根部分の骨)などです。検査自体は短時間で済むうえ誤差が小さく、放射線の被爆量も少ないので、安全性という面からもお勧めできる検査方法です。このためDEXA法は現在、骨量測定における標準的な検査法として重視されています。
骨代謝マーカーの検査
骨粗しょう症の患者様には、治療薬の選択や治療による効果の有無を調べるために骨代謝の状態を調べる必要があります。通常、この調査を「骨代謝マーカー」と言います。 骨は何も変化してないように見えますが、骨の中にある破骨細胞が古い骨を壊して骨を吸収するという役割と、新しい骨を作る骨芽細胞という骨を形成する役割が常に繰り返される(骨代謝)ことで新しい骨に生まれ変わっているのです。この骨吸収と骨形成のバランスを調べるのが「骨代謝マーカー」です。このバランスが崩れると、骨は弱くなるのです。

骨代謝マーカーは、骨吸収の状態を血中にある破骨細胞由来の成分と溶かされた骨由来の成分から調べる血液検査や尿中にある溶かされた骨由来の成分から調べる尿検査による「骨吸収マーカー」と、骨形成の状態を血中にある骨芽細胞由来の成分から調べる血液検査による「骨形成マーカー」を行うことで、骨代謝の状態や吸収と形成のバランスを調べることができるのです。そのため、骨代謝マーカーは検査の際にも用いられるようになりました。

なお、検査の結果、骨吸収を示す骨代謝マーカーの高い人では、骨密度の低下する速度が速いため、骨密度の値にかかわらず、骨折リスクが高くなっています。

治療法について

テリパラチド(注射)
新しい骨が作られるのを促します
カルシトニン(注射)
骨粗しょう症に伴う痛みを和らげる作用があります。
ビスホスホネート(点滴または経口剤)
骨が壊されるのを抑えます。
SERM(サーム):選択的エストロゲン受容体修飾薬(経口剤)
骨が壊されるのを抑えます。
抗RANKL抗体(注射)
骨が壊されるのを抑えます。
活性型ビタミンD(経口剤)
食べ物からのカルシウム吸収を助け、また骨が作られるのを助けます。
ビタミンK(経口剤)
骨が作られるのを助けます
カルシウム(経口剤)
食事から補いきれないカルシウムを補給します。

TOPへ